我流てんから 毛バリ、


毛 バ リ

私の使う毛バリは、一種類だけです。(天女毛バリ)

長年の間、色々な毛バリを試してみました。 その昔、右田翁や桑原翁にご教授いただいたこともありました。
しかし、「てんから」で使う毛バリはイミテーション(擬態)に拘る必要はない。 必要な要件を備えたファンシー(幻想)毛バリが最も・・・の結論に達しました。
大切なことは毛バリを、何処に如何のように振り込み、如何のように操るか・・・です。

毛鉤は踊り子、谿川の流れは舞台、私は演出者、竿を通して舞わせるとき、 さて 観客の岩魚達は・・・。
踊り子は、清楚なほうがいい、華美な装いはいらない。 そのほうが演出に美しく舞ってくれる。 或る時は妖艶に…或る時は童女の様に…。

前期(4〜6月)用 後期(6〜10月)用
前期(早期)は元ハリは小振りを使い、後期は元ハリを大きくして胴巻き絹糸の色を変えただけです。


 私の使う、毛バリの要件

・見え易いこと。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
見えなくては岩魚の寄りが判りません・・から。小さな岩魚(五寸以下の幼魚)には咥えさせたくありません。
・浮きすぎず沈みすぎないこと。・・・・・・・・・・・・・・
比重は凡そに1.2か、放って置けば段々に沈む程度、どちらも過ぎると操ることができません・・・。
・飛ばし易いこと。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
空気抵抗があると思う処に打ち込めません・・・。
・濡れても姿形が変わらないこと。・・・・・・・・・・・・
虫は水中でも形は変わりません・・・。
・姿勢が何時も正しく保たれること。・・・・・・・・・・・ 着水時も流れている時も、8.9割は咥えた岩魚の下口吻にハリ先は刺さっていなければいけません。
・蓑毛はハリがあっても柔らかいこと。・・・・・・・・・・馬素は何時も張っています。毛バリは殆どの場合は引き操っています。ですから踊るようにそよがねばなりません。
・岩魚の本能・食感を刺激する色が入ること。・・・・
岩魚が「オャッ!」と感じ「喰う!!」と感じてくれなければいけません・・から。

 私の使う毛ばり

源流岩魚の、水面あるいは水面下近くでの誘い見釣り専用です。

パターンは、春夏秋と季節に関係なく、天候にもおかまいなく、源流だろうと渓流であろうと、岩魚だろうと山女魚であろうと、胴色を変えるだけで、この一種類だけです。
重要なのは、時節や環境などによって、毛バリをどのように泳がせ・躍らせ・操って演出させるか・・・とのことだけなのです。

 ハリ 〜 がまかつ・オーナーの テンカラ専用管付スレ 6・7・8号(早期は小振りのハリ、盛期は幼魚が咥ぬよう大振りのハリ)。
 下巻き 〜 赤の絹糸(頭と尻は、この下巻きを出しておく)。  
 胴巻き 〜 黒の絹糸または銀灰色の絹糸。(早期は銀灰色糸、盛期は黒色糸)。
 蓑毛 〜 チャボ鳥の茶首毛(黒・白)
 背負い糸〜橙色の絹糸で二つ折にし両サイドの端末は線香の火で焼いて下巻き上に背負わせてある(姿勢を保つ為、虫様なのか意外と効果的)。
 目印 〜 ポリヤーンの餌釣り用目印 (これは本来は邪道、しかし見釣りに拘る私には必要なのです)



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