赤岩魚 岩魚は何処に・・・。


 岩魚は、何処に・・・

岩魚は、何処に 棲んでいるのだろう。

 さて、岩魚は何処に棲んでいるのだろうか・・・。
その前に 誤解をいただかぬよう、僭越ながら
岩魚の私(達)なりの定義を示しておかなければならないでしょう。
私(達)は、
ニッコウイワナ(S.pluvius)でありながら体側に明瞭な朱紅斑点各鰭の親骨腹部に朱を刷く岩魚の事としています。
但しその特徴を現していても、残念ながら他県産の異種岩魚と交雑した岩魚、人の手の加えられた養殖岩魚は
“似非”と扱って除外しています。
つまりは、岩魚の10世代(30〜50年)位を同一種で固定されている前記の特徴を現出した
在来定岩魚 としております。
前記、つまり
朱紅斑点を現出した岩魚は、他地域でも見られるようですが、此処 荒川水系の源流域に棲まうは知る人の多いところです。

 
岩魚は何処に棲んでいるのだろうか?。
但し、奥秩父タイプ・奥武蔵タイプの双方をくるめて
岩魚としています。
愛護の集まり 【復刻
岩魚】 より 図を借用し、下に示しました。
但し、私(達)の諸々からの判断の結果からですので、探査不足・錯誤・誤解・歳月の経過・環境の変化・その他 もありますかと、ご理解下さい。
(探査は、同一流程の魚溜メから魚溜メの間の最低数を5個体として比較し雄雌・成幼・交雑性・等を勘案“同一である”と判断しての.累積)
蛇足ながら、秩父凹地のみならず、雲取山の南東は多摩川水系・大持山の東に着目して下さい。但し 広義の
岩魚と申しておきます。

           ※【復刻岩魚】より許可を得て転用(河川名・流域名・沢谷名・確認流点・これ等の図上表示については全て消去)。
                      尚、平成20年(2008)、旧図を改訂し再作図した。


(凡例)
・・・・・ 〜赤岩魚の棲む区域(此の区域内は全て、との意味ではない)
・・・・・ 〜未探査の区域
〜確認した場所(此の場所は赤岩魚であった、との意味ではない)

 赤岩魚達には“世代を超えて 久遠に棲んでいて欲しい” 私達の願いです。
この様な図で示せば黄色の領域はいかにも広くも見えます、しかし
岩魚の棲む流程で示せば些少です。それは全てを合わせ含めてもほんの
十数キロかそれ以下でしょう、そして尚もその棲まう領域は狭められ、彼らは安住の地を侵され追い立てられ絶滅しようとさえしているのです。
私達が、此の山域で釣りを始めた頃(昭和50年頃)は、この倍の領域であったはずです。
その後、乱獲や他県産岩魚の密放流による異種交雑、無節操な流域間の移植によっての交雑種の拡大などなどによって其の範囲は縮小しました。
私達“人”の侵略を彼らは恨んでいるに違いありません。

私達は、自然の大切さと恩恵を知り、自然への畏敬の念を忘れ驕ってはならないのです。

 無節操な釣り師の捕獲と乱獲、源流域への無作為な発眼卵・幼魚・成魚の放流、全域への養殖魚の放流、等は絶対に成すべきではありません。
そっとそっと其の侭に・・・、何の手を下すことは無いのです。自然は自分自身で、我が身を少しづつ少しづつに治癒して行くに違いありません。

 

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