赤岩魚 奥秩父の岩魚は危機、


秩父山塊の岩魚は危機、


或る説によれば、その昔に岩魚は陸封された後 朱紅点は狭隘な地域に隔離されての生じた現象であるという。
また 或る説によると、冨士川水系の種族が山嶺の大雨の際に鞍部を乗っ越して荒川水系に至ったのだという。

奥秩父の峪に住まう赤岩魚は子孫を殖やし増殖した、そして昔日の杣人達は山々の谷川に移植してその数を増やした。
そして今は、その数を急激に減少させつつあるのです。人の侵害によって否応なく減少されつつあるのです。
その 棲まう地域も安住の地ではなくなってしまい、その貴重な種族の数もほんの少しになってしまったのです。

 

奥秩父域の赤岩魚(在来種=秩父岩魚)を守ろう。

奥秩父の赤岩魚は 今、 危機的な状況です、それは 乱獲と無作為な放流の為です、わたし達“釣り人”は心して谷へ向かうべきなのです。

昨今 釣り逍遥して愕然とします、 違う!! 何故ここに山女魚が居るのだ、何故ここに雑岩魚が棲むのだ、赤岩魚は如何したのだ・・・と。
たとえ 渓流域で赤岩魚を見たとしても それは違うのです 乱交配の雑岩魚なのです、たまたま特徴を顕著に現していただけのことなのです。
そうした今、これ以上に自然を費えてしまってはいけないのです、赤岩魚に示される自然を次世に残さねばならないのです。


※今、奥秩父の渓魚の生息の状況は荒廃しつつあります、ほんの少しの谷川でだけ上の図の程度の棲み分けを保っています。
  特にAの在来岩魚の生息は危機です。またCの山女魚の岩魚生息域での岩魚駆逐も進行しています。


源流域での釣果を目的の釣りは 止めましょう。
無作為な放流行為は 絶対に止めましょう。
自然は自然に任せるのが一番なのです、 侵害してはいけません 手を加えることも必要はないのです。
よかれと思って源頭放流など行ってはいないでしょうか・・・、誤った手助けは取り返しのつかない結果を生むことになるのです。

こうなってからでは 遅いから!!


※このままでは上の図の様になってしまいます、Aの在来岩魚は消滅し雑種岩魚と化します、そしてB・Cの山女魚と雑種岩魚の混棲域が
  広がって山女魚の生息環境(最高水温が15゜c以下)であれば岩魚を駆逐してしまうこととなってしまいます。

● 源流域での渓魚の乱獲は止めましょう。
   (魚を沢山に釣りたいが為、大物を釣りたいが為 なれば 源流に入る資格は無いのです。(源流には大物も沢山も棲んでいません)
       ・釣果を楽しむ為だけの「釣り」は魚協等での放流域の渓流で充分に楽しめるはずです。
       ・源流域では、其処に或る原生の森、其処に或る清冽な流れ、其処に棲む魚たち 自然との会話の場所としましょう。

● 無作為な放流は止めましょう。
   (“魚を殖やそう、魚を棲まわせよう”と善行と思うのかもしれませんが 大きな間違いです、愚行であり 自然にたいする罪悪です)
      ・源頭への一切(発眼卵・稚魚・幼魚・成魚)の放流は止めましょう。……・其処の下流にはどんな種族が、雑種化します。
       ・源流域への一切(発眼卵・稚魚・幼魚・成魚)の放流は止めましょう。……其の場所 其の下流にはどんな種族が、雑種化します。
       ・滝下等の魚を滝上等に揚げるのは止めましょう。…………………………滝の上にはどんな種族が棲んで、駆逐や雑種化します。
       ・違魚種(山女魚等)を放流したり 上に揚げるのは止めましょう。…………棲んでいた種族を駆逐したり血統は雑種化します。
       ・渓流域であっても他県産(他水系産)の一切の放流は止めましょう。……・棲んでいた種族を駆逐したり血統は雑種化します。

   何もしないのが本来は一番なのです、自然の環境を壊さぬよう保持するようすることが一番なのです。

● 魚は愛すべき、 愛しみましょう。
  
(“釣り人”なれば 魚にたいするルールは守りましょう)
       ・釣り鉤は返しの無いスレバリを使いましょう。
       ・無駄な殺生は止めましょう。
       ・規定に満たないサイズの幼魚は全て流れに戻しましょう。
       ・魚体に触れないようにしましょう。(戻すにしても手に触れないように 低体温の魚は人の体温でも火傷をするのです、技で放すか タモを使う)
       ・山・谷川はその儘に、ゴミは必ず持ち帰る(吸殻も)、漁具(餌入れ・糸・仕掛け等)全て残さないようにしましょう。
    
沢山に釣ったからといって、大物を釣ったからといって、自慢になるものではありません、それは 只 釣った 釣れた だけの自己満足の天狗。
    満たされる釣りは、貴方が其の谷に入って どれほどの自然を感じえたか 触れられたか、自然の中でどれほど至福の時を得られたか、ではないでしょうか。
       「自然と親しみ合える 釣り人」でありたいと思います。

      



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